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                                                         2017年09月更新

 

     N E W S         黄 金 マ ス ク 出 土 Golden mask

                          10〜12世紀作

                          面高    20.0cm
      
    
    中国大陸から出土する黄金の仮面は生前の面影を伝えてはいるが、

    この東南アジアの仮面は堅実で大らかな個性が表現されている。

    純度の高い黄金を使用すると、表現が自由になり表情や性格をよく伝える事が出来る。

    砂金が多く産出する地域の出土である。

    この地域からは、貿易品のみならず官窯を用いた品々が時代を越えて発見されている。

    その最古の作品は、盛唐の8世紀の逸品がある。

                               (発見は数十年前である。)      個 人 蔵

 

  お知らせ
      
銀座ファイブ地階 タイ料理店の前のショーウインドーに数点の古陶磁器と

      
NHKの大河ドラマ『天地人』で有名な歴史時代作家火坂雅志先生が

      当店店主をモデルにした遺作の『骨董屋征次郎手控』のコピーを

      展示致しました。
 
        (2015年12月)
 

 明15世紀ジャンク船発見


  パンダナン島近海のジャンク沈没船内に
      元染付大碗発見!


   〜海のシルクロード 南海に眠る古陶磁ロマン〜

 元染小壺 元染小壺

 

 
☆参考資料

 景徳鎮青花麒麟鳳凰紋鉢 元14世紀(元染付け)

       青花麒麟鳳凰紋鉢
沈没年代
 15世紀中期
遺品の引揚げ日時

1993年6月

 

  官窯の古陶磁を除いて中国全土の古窯の作品は、

 ”海のシルクロード”という海上の道を通って9世紀頃からアジア各地に運ばれました。

  そして、時代が下がるにつれて中国古陶磁は

 世界各地を一大消費国に変えてゆきました。

  たとえば、古陶磁愛好家の皆様によく知られた

 元時代14世紀の景徳鎮青花(染付)磁器は当初、

 西アジア向けのオーダーメード磁器として出荷されたようです。

  ところで、”見出し文”の中のパンダナン島はフィリピン群島西南部に位置する

 パラワン島南端部の小島です。

  中国のジャンク形帆船の沈没は、明時代15世紀中頃の沈没と考えられています。

 (元時代の景徳鎮染付の作陶は14世紀中頃です。)

.  この明時代前期は

 、中国国内で沿岸部都市の私貿易を禁じた「海禁令」が中国を覆い、

 民衆の海外への飛躍が、難しい時代でした。

  中国ジャンク船の交易の目的は、
 
 南海の真珠やべっこう・貴金属・生薬・スパイス等の買付けでした。

  また、買付け品の対価として用意された重要な貿易品のひとつには、

 生産国や品質の異なる陶磁器があり、

 ジャンク帆船等の船倉に船のバランス用に積まれていました。