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   釉裏褐彩蓮地水禽紋梅瓶                 お問い合わせ             yr. 002

        元~洪武

      胴幅   21.0cm     器高   36.0cm

 


     いわゆる

     景徳鎮青花と吉州窯の関係は周知のように宋晩期より元代初頭)の頃、

     戦火に追われた吉州窯の職人達の移動により

     デザインの一部が伝播した事は知られている。

     景徳鎮が青花器創作のためにいつ頃から技術集約を始めたかは不明である。

     しかし、この吉州窯系梅瓶の高台や筆勢鮮やかなデザインを検討すると

     南宋末より元初の時代にすでに一部のデザインが発生していたようで

     この梅瓶には麒麟紋が描かれている。

     この宋末より元時代初頭には

     中国国内の諸窯が多くの器種の輸出に参加したようだが

     特に特に我々が遺跡サイドで多く発見した梅瓶の産地には

     吉州窯や吉州窯系の古窯のものが多い。

     この梅瓶が物語る〈元青花(元染付)〉への集約過程の一歩が

     この梅瓶のデザインであるならばこの瓶の存在は極めて重要である。

     または、沿岸部の工房か景徳鎮窯で作られたものか。


           梅瓶の釉下には不規則な大小の網目状の自貫入が発生し、

           鉄彩は釉質の関係もあって、(にじ)みが見られる。