☆染付の参考書
【陶磁器染付文様】
三杉隆敏 榊原昭二 [編著] 柏書房出版 |
|
|
「元の染付」海を渡る世界に拡がる焼物文化
三杉隆敏‥著 農文協出版 |
|
☆新安沖引揚げ品と同種の品々発見の遠い記憶について。
新安沖で、もし元時代の中国船が沈没しなかったら、
船に積載されていた品々を私は発掘していたかも知れない。
場所は───。
東南アジアの群島。
約10年前に、国立博物館の許可を得て発掘に着手したのは同年9月。
連日40度近い猛暑の中5人の若者たちは、私の指示のもと、
ココナツの林の中にトレンチをやっと10m入れた。
表土から30〜40cmを掘り下げた地点に13〜14世紀の遺跡はあった。
ところで、新安沖の沈没船については学者の間で、
その船の行き先について話題になっていた。
しかし、私はその行き先について、確実な体験をしていたようだ。
発掘された古墳は13〜14世紀の集合墓地。
遠浅な浜の先端の2キロ先では、岬が水平線を左右から抱えていた。
昼の発掘が終わり深紅の夕焼けが去り、
一面の闇が高床の家々を包み込むと、
開け広げな男女と囲むビールの宴が始まる。
やがて、神秘の闇も深まり
目の前のマングローブの茂みを潮風が撫ぜる頃、
ふと目を転ずると数千のホタルの灯す明かりが幻想の空間を生み、
大都会の夜景にも、またクリスマスツリーにも思えた事を思い出す。
海のシルクロード 店主
|