
私がアンティークディーラーとして活動した約20年の間に、アジアの群島国家(当時)から
出土する北宋や南宋官窯の青磁を発見できた事は、考古学好きの私にとっても予期せぬ事であった。
今までに群島国家遺跡からは、主に諸外国(中国が主体)の貿易陶磁が陸上や海底から
発見されていた事は既に知られており研究もされていた。
ところで、古墳や祈祷に使用される石灰岩にできた曲がりくねった洞窟からは、官窯の器や後漢から
唐時代の銅鏡が唐三彩の大壺とともに現れる事がある。
それらの品々は、まさに群島国家が東方の大きな市場の一部であったことを物語る。

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